「隙間時間にとれる資格で、自分の市場価値を高めたい!」
「新NISAをきっかけに資産運用を始め、会社の決算資料が読めるようになりたい!」
だけど……
「本当に自分でも合格できるのだろうか。どれだけのお金や時間がかかるのだろう。」
こういった疑問に答えます。
この記事は、コスパ良く3級合格を目指す方に向けて書いています。
有償のスクールなどへの勧誘は行いません。
合格に必要なのは1か月という時間と2420円の教材費です!
記事を書いている私は、育児休業中に簿記3級を目指し、参考書を買ってから独学15日間でネット試験(CBT)に合格しました。
事務関係の仕事をしていたわけでも、特別なスキルを持っていたわけでもなく、もちろん、スクールで高額の費用を払うこともしていません。
そんな私でも、教材とその活用方法を工夫するだけで簡単に合格することができました。
時間のない方でも実践できる方法なので、ぜひ参考にしてください。
最低限必要な3つのものと、その活用法
独学での必需品は以下の3点です。
- 教材
- スマホやパソコン
- 電卓
私が実際に使用したおすすめ教材や、失敗エピソードを公開します。
想定費用は、教材費の2420円です。
電卓が家にない場合には、電卓の購入費用が加算されます。
私が使用したおすすめ教材
スッキリわかる 日商簿記3級 第14版 [ 滝澤 ななみ ] 価格:1100円 |
2024年度版 スッキリうかる日商簿記3級 本試験予想問題集 [ 滝澤ななみ監修 TAC出版開発グループ ] 価格:1320円 |
簿記は、どの立場での取引なのかを理解することが重要です。複数の立場で取引が行われているので、ある人にとっては支出でも、ある人にとっては収入になり得えます。上記の教材では、それぞれの立場がキャラクターの視点で明確化されています。また、解答時に起こりやすい失敗や注意点なども図や吹き出しでとても分かりやすくかかれていて、スムーズに理解することができました。
まきの失敗エピソード①
上記の予想問題集をメルカリで購入しましたが、年度が合わなかったからなのか、中古品だったからなのか、「ネット試験模擬プログラム」を利用することができませんでした。当日、試験の内容に対する不安はほとんどありませんでしたが、試験をネットで受けることに対する不安はとても大きかったです。ネット試験模擬プログラムの費用を考えると、新品で買った方がコスパが良かったように思います。
スマホやパソコンが必要な2つの理由
1.出願に必要
ネット出願なので、必ずネットにつながるデバイスが必要です。
マイページ作成後、ネット試験会場と日時を選択、費用を払って出願完了です。
お勧めの出願タイミングは後述します。
2.youtubeでの学習が可能
簿記に関して大変分かりやすいyoutubeチャンネルがあり、教科書でわからなかった所や電車等での移動中にはyoutubeを活用しました。
ただし、すべてをyoutubeで学習するにはタイパが悪いので注意です。簡単に理解できる所とそうでない所は人それぞれ異なります。仕事や育児、学校の勉強の合間で学習しなければならない皆さんに必要なのは、自分に合ったペースで学習を進めることです。
そのため、あくまで教科書と問題集をベースとし、ピンポイントで必要なところのみyoutubeを活用しましょう。
電卓に関する注意点(まきの失敗エピソード②)
日商簿記では電卓を使うことができますが、関数電卓を使うことはできません。その他、「印刷機能」「メロディ機能」「プログラム機能」「辞書機能」が付いたものも使用することができませんので、ご注意ください。あまり高い電卓を購入しても仕方ありませんが、1000円程度はする電卓の購入をお勧めします。
私は試験当日に300円の電卓を購入しましたが、7桁の数を入力した途端に画面はホワイトアウト。電池切れではなく、性能の問題でした。こうなっては仕方がないと、試験はすべて筆算で乗り越えました。
私が言うのもなんですが、ある程度の機能を備えた電卓は一家に一台あっても損にはならないと思いますので、購入してみてはいかがでしょうか。私が購入するなら以下のような電卓です。
CASIO カシオ 12桁デスクサイズ電卓 DF-120VB-N 税率設定 消費税率変更 10%対応 特大表示 数字が大きい大型液晶 送料無料 ビジネスに最適 業務実務 早打ち 2way電源 2電源 価格:1650円 |
シャープ EL-N431-X 電卓 シャープ ELN431X ナイスサイズタイプ 10桁 SHARP 送料無料 【SK00353】 価格:1190円 |
合格までの流れ
1日の学習時間の目安と最適な学習法
私は3時間×15日=45時間程度で合格することができました。
育休中でまとまった時間が取れなかったので、子どもが寝てから起きるまでの30分から1時間程度を、4~6回に分けて学習時間を確保していました。
一般的に合格に必要な学習時間は50~100時間程度、合格率は40~50%と言われています。私の学習時間が短くてすんのは、わかりやすい教材とyoutubeの併用によるものが大きいです。わからなくて悩んでいる時間はほとんどなく、覚えてくり返し問題を解き続ける。間違えたところは何度も演習をするというスタイルで問題なく理解することができました。
一般社会人や学生向け、理想の学習スケジュール
これを1か月間(30日間)つづけることで、2時間×30日=60時間。不足分は土日祝日で補えば個人差はあれど、概ね1か月前後で合格にたどり着きます。
平日の流れ
①通勤通学前30分間
昨日の学習の振り返りをし、未習内容の学習を進めましょう。
②通勤通学の時間30分間
教科書問題集を読めない場合は、youtubeの聞き流しで①の問題演習をするのがお勧め。
③帰宅後1時間
教科書を用いて未習内容の学習を進めましょう。
土日祝日の流れ
まとまった時間が取れるときには、問題集を徹底的に進めましょう。
間違えたところは教科書で振り返り、既習部分の問題演習は1週間のうちに終わらせます。
出願を学習の折り返し地点にすべき理由
最適な出願のタイミングは、学習内容が半分を超えたあたりです。「中だるみ」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、自主的な学習で始めは良好なペースで頑張れていても、必ずモチベーションが下がってくる時期があります。「日々の業務(学習)だけでも忙しいのに、追加でここまで頑張る価値があるのだろうか。」など、負の感情が湧いてきます。
このタイミングで出願するメリットは以下の2点です。
- 試験料を払うことにより覚悟が決まる
- 試験日が決まることにより学習の目的意識が高まる
この時期から「予想問題集」を学習に取り入れ始め、合格までの距離感を明確にしていきましょう。
「分かる」ではなく、「理解」すべきポイント
簿記3級は「貸借対照表と損益計算書」「借方と貸方」を確実に理解する必要がある。
この内容は、すべての内容につながり、文字情報だけではどうしても理解しきれない部分なので、時間をかけて動画で学習することをお勧めします。
また、「貸倒引当金」「手形」の2分野は細かいトピックの中では難しく、初心者がつまずくポイントなので、困ったらすぐに動画でイメージをつかみましょう。
ネット試験(CBT)の体験談
結論、紙での試験と大差ありませんでした。操作が分からず不安だったのは試験開始前の操作とはじめの3問くらいで、すぐに慣れました。私の場合は電卓事件でそれどころではなかったというのが本音ですが・・・。
気を付けることをあえてあげるなら、試験終了後の操作です。試験終了後に獲得スコアが表示され、合格者はQRコードからデジタル合格証などが発行されます。細かくは覚えていませんが、「画面はそのまま」「このページは印刷が必要」などと、失敗が許されない雰囲気の中で初見の操作を要求されます。会場内では他の受験者は試験を行っており、勝手に動いてよいかもわからずとても不安でした。
その場合、試験は終了しているので、わからないことは受付の方に聞きに行きましょう。大きな音を建てなければ、周りの受験者にも迷惑をかけることはありません。誤操作をして受付の方に迷惑をかけるよりよっぽど良いと思います。
勉強してよかったこと
資産運用
私は資産運用の一環として個別株への投資を行っています。その際少しでもリスクを減らすため、業績や財務の安全性をチェックします。そこで見るのが、各企業の決算資料です。決算資料を見るには簿記3級の知識が必要不可欠です。
決算資料には大量のデータがのっており、始めは何を見れば良いのかもわかりませんでした。利益だけでも・・・と思い探してみると、「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「当期純利益(税引き前と後の2種類)」が出てくるからもう訳が分かりません。
簿記3級の勉強をし、貸借対照表と損益系計算書、各勘定科目についてある程度理解ができてからは、なんとなくの感覚ではなく、リスクとリターンを考えた投資を行うことができるようになりました。もちろん完璧な投資はありませんが、リスクを認識しておくことでとれる選択肢は多くあります。
職場での学び
職場で経費を利用する際、事務の方が小口現金についての話をしてくれました。以前は聞いてもよくわからず、「どんな対応でも構いません。お任せします。」としか考えていませんでした。今ではお互いにとって何が最適かを考えて事前に事務の方と相談するなど、少し視野が広がり仕事もしやすくなったように感じます。
最後に
各々の目的があるからこそ、このブログにたどり着いたのだと思います。
せっかく踏み出した一歩です。
これ一つで人生の変わるというような資格ではありませんが、この一歩は次につながる偉大な一歩です。
1か月後には合格が勝ち取れることを、ささやかながら応援しております。