投資はギャンブル?未来のための「堅実な資産運用」

資産運用/お金の知識

仕事でコツコツとためてきたお金はあるものの、物価上昇や年金制度の改悪、終身雇用の崩壊等先行きは不透明になるばかり。はたして今の生活を続けていれば、本当にお金に困ることはないのだろうか。
それと同時に、新NISAが始まり身近な話題となった投資。しかし、「投資=ギャンブル、一部の人だけが得をするもの」このような常識から、素人が欲をかいては損をするだけだと自分に言い聞かせてはいないでしょうか。
結論、投資は立派な資産運用の一つです。正しい知識を身に着けることで、リスクを極限まで抑えることができます。この記事にたどり着いた方はきっと、未来のため、家族のためにお金に真摯に向き合おうとしている方だと思います。正しい知識を身に着け、少しでもその不安が解消されることを願います。

本記事で分かること
  • 投資がギャンブルでない理由
  • 預金にもリスクがある
  • 「堅実な資産運用」とされる投資先とその概要

本記事を執筆している私まきは、教職に携わる傍ら適切な金融教育を行うため、FP3級、簿記3級の資格を取得しました。積み立てNISA、新NISAを活用して資産運用も行っています。私が勉強で得た知識と実際体験してみて分かったことを記します。

投資はギャンブル?投資と投機の違い

投資はギャンブルではありません。長い時間をかけて行う資産運用の一つです。
短期的な値動きを追い求める行うギャンブル性の強い運用法を「投機」と言います。
違いは以下の通りです。

リーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)等、10年に一度程度暴落が起こっていますが、経済は右肩上がりに成長しています。短期的な損得に惑わされず、長期的な視点に立つことでリスクを限りなく抑えることができるわけです。

Investing.comより「MSCIオールカントリーの月足チャート」

「堅実な資産運用」とされる投資先

ここでは、「堅実な資産運用」とされる投資先の代表格としてあげられる投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」への投資を紹介します。「投資信託」とは何か、商品に対する具体的な説明は後ほど行います。

インフレリスク

細かい商品説明の前に、貯金ではなく投資をすべき理由について触れておきます。
まずは「貯金=100%安全」という誤解を解きましょう。

「1801年から200年間で1ドルの価値が0.07ドルに目減りしていた」というデータがあります。

(『株式投資第4版』 ジェレミー・シーゲル著より出典)

要するにインフレ(物価高)により、貨幣価値が下がっているというわけです。日本では「失われた30年」の中でも物価は着実に上昇をしており、過去に1個80円だったハンバーガーは2024年現在で1個170円で売られています。つまり、会社の先輩が過去にもらっていた給料と同額分をもらうことができても、同じ生活が保障されるわけではありません。
いたずらに不安をあおるわけではありませんが、安全資産と言われている現金でも、小さいながらリスクが存在することは把握をしておきましょう。

【簡単解説】投資信託とは

貨幣と比べてインフレに強いのが株式です。しかし、多くの株式会社がある中で、どの企業を買うべきかを分析するのは至難の業です。そこで活躍するのが投資信託です。
投資信託とは、株式や国債等の詰め合わせパックのことです。

投資信託のメリット

  • 100円から投資可能
  • プロに運用をお任せできる
  • 1つの商品で分散投資になる
    (リスク軽減)

投資信託のデメリット

  • 信託報酬(手数料)がかかる
  • 「良い商品」の数が少ない
  • 元本割れのリスクはある

投資信託を購入することで運用はプロにお任せできます。つまり、良い投資信託を買うことさえできれば、勝手に分散投資をし、悪いものは良いものと交換してくれるので、我々は基本的に買ったら持っているだけでお金が増えていくわけです。悪徳商法のような響きですが、これぞ不労所得ですね。

しかし、信託報酬(手数料)が高い商品も数多くあるため、投資信託であれば何でも大丈夫というものではありません。ちなみに、信託報酬は1%未満が望ましいと認識するくらいがちょうどよい感覚かと思います。また、投資である以上元本割れのリスクは常にはらんでいます楽観だけはしないようご注意ください。そのリスクを軽減するためにも、長い時間をかけて投資と向き合っていく必要があります

「堅実な資産運用」とされる投資先の代表格:オルカン

「堅実な資産運用」とされる投資先の代表格の一つが「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」略してオルカンです。このオルカンは「MSCI ACWI」という指数に連動することを目標として運用されています。ここでは、「オルカン≒MSCI ACWI」だと思っていただければ構いません。

MSCI ACWI(≒オルカン)について
  • 全世界に分散投資が可能
    • 先進国23ヶ国(約90%), 新興国24ヶ国(約10%)
    • 大型株と中型株2900を超える企業に投資
    • 株式市場の約85%を網羅
  • 信託報酬(手数料)が安い
    (0.05775%以内)
  • 過去30年間のリターンの平均は約8%

銀行の定期預金金利0.2%と比べると投資の破壊力がよくわかるかと思います。

「全世界に分散投資する」ということは、世界経済がおおむね右肩上がりにこれからも進んでいくことにかける投資です。長い目で見れば、悪い投資ではないと思いませんか。

最後に

「お金は働いて増やすもの」「お金は物を買うもの」以前の私はお金についてこの2つの知識しか持ち合わせていませんでした。しかし、お金に関する正しい知識を身に付けることによって、未来の生活のためにできる行動の幅が大きく広がりました。
投資は万能ではありません。だからこそ時間を味方につけ、適切な距離感で皆様が「小さくな一歩」を踏み出しせることを願っています。

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